改訂準備中(2001年7月)

高温材料の変形に関する研究

 

主な内容

 


最近の科学技術の発展とともに、より厳しい環境で使われる構造物を構成するための材料開発が望まれています。たとえば効率的な熱機関を実現するためには、動作温度を高くすることが一つの方法ですが、その上限を決める因子の一つは材料の耐熱特性で、高温での使用に耐える材料の開発が、キーテクノロジーの一つとなります。高温では原子の移動(拡散)が容易になるので室温とは変形特性が異なります。航空機のジェットエンジンや発電用の大型タービンの部材は、高温に数万時間以上さらされた後でもその形を保ち機能を維持し続けなければなりません。

高温での塑性変形は、力だけでなく負荷時間にも大きく依存します(クリープ変形と称されます)。材料の高温での強度を改善するためには、その変形のメカニズムを知り、その支配因子を制御することが必要です。

本研究室では、高温での様々な材料の変形特性を実験的に明らかにし、その挙動・機構を統合的に理解し、優れた高温材料を開発するための礎を築こうとしています。純金属や単純な合金の変形機構の解明、将来の耐熱素材として期待される金属間化合物・高融点材料の変形特性の解明など、様々な材料を対象に変形に関する研究を行っています。

様々な耐熱材料が使われているターボファンエンジン